オーバークロック化された最新のIntel Corei7 (Skylake)が利用可能に
これまで 10年近く、インテルは、新しいCPUの設計とリリースを行うためのマスタープランを作成しました。これらは“Tick-Tock”(チック・タック)と名付けら、CPUアーキテクチャとアーキテクチャの新たな開発サイクルを生み出しました。
これらは、新たなCPUアーキテクチャが誕生した後に、プロセスの縮小に伴ってダイ/ファブが縮小するということが繰り返されるというものです。インテルは、このリズムで、実績のあるアーキテクチャを使って新しいファブ技術を試験してから(チック)、実績のあるファブプロセス上に新しいアーキテクチャを導入(タック)することが可能になりました。
しかしながら、近年 半導体プロセスの微細化が進むにつれ、これまで2年毎にプロセスルールの更新が求められるTick Tockモデルを実現させることが難しくなり、既にインテルは「Broadwell」から「Skylake」に加え、次世代の「Kaby Lake」までの3世代に渡り「14nm 」プロセスを採用することを明らかにしており、今後インテルはプロセスルールの刷新する 「Process」世代、アーキテクチャが刷新される「Architecture」世代、前世代の設計に最適化を施す「Optimization」世代という3段階から構成される新たな開発サイクルへ変更が計画されております。
2015年に、新しい第6世代のインテル® Core™プロセッサー技術(Core i7 6700K)、コードネームSkylakeが、発売開始されこれまでに広く普及されました。BOXXは、これらをオーバークロック化した、APEXX 2プラットフォーム(APEXX 2 2402)と全く新しいデザインのAPEXX 1 1401で利用ができます。
以前のAPEXX 2 2401 では、“Haswell”と呼ばれる第4世代のインテルCore技術を使用していました。Core i7 4790Kは、Haswell技術を用いたハイエンドのCore i7 4770Kを一新させたもので、プロフェッショナルグレードのクアッドコアシステムで使用する最先端のデスクトッププロセッサーとして開発され、その後すぐに登場した第5世代のインテルCore技術(コードネーム“Broadwell”)は、ダイが縮小されたもの(チック)で、22nmプロセスから14nmプロセスに移行したものです。ただしこの製品は、一般消費者向けシステムにより高いレベルの総合的な3次元処理能力を提供することに焦点が当てられており、プロフェッショナルユーザー向けにトップエンドのパフォーマンスを提供するものではなかったため、当社の製品には採用していません。
そこでBOXXは、スコアのキープを望むユーザーのために、間にある「チック」をスキップし、「タック」から「タック」に移行しました。もちろんこれは、私たちのようなハードウェアジャンキーにとって面白い情報ですが、同時に、当社がなぜ第5世代インテルCore技術を提供しなかったか理由でもあります。
当社の製品を望むプロフェッショナルユーザーにとって、第5世代インテルCore技術は全く意味がなかったのです。
一方、Skylakeは、当社のお客様が必要とする、より高いパフォーマンスを実現するアーキテクチャ上の変化をもたらします。では、その変化がどのようなもので、ユーザーにどのような影響を与えるかを説明したいと思います。
まず、SkylakeベースのCore i7 6700KとHaswellベースの4790Kでは、クロック速度が異なることに気付くかと思います。どちらも4GHzのベースクロックを共有しています。ただし、古い4790KがTurbo Boostの動作速度である4.4GHzまで到達できるのに対し、新しいSkylakeベースのCore i7 6700Kは最大4.2GHzです。これは、6700Kの方が4790Kよりも遅いことを意味しません。実際はその逆です。ストック時の速度をベンチマークした場合、6700Kは4790Kより最大10%高速です。この速度は、アーキテクチャの強化によって実現されています。ただし、これは「タック」製品であることを思い出してください。そのため、それ相応にクロック周波数を上げなくても、パフォーマンスの向上が見込めます。また、APEXX 2 2402とAPEXX 1 1401は、実際には4.4GHzまでオーバークロック化されていますが、4.5GHzの古いAPEXX 2 2401よりも5%以上高速に動作します。
Z170 ChipSet /ブロックダイアグラム
また、新しいSkylakeプロセッサープラットフォームは、アーキテクチャの強化だけが強みではありません。以前書いたように、新しいインテルZ170チップセットをこの新しいプロセッサーと組み合わせ、M.2形式と従来のPCI-E拡張カード形式のPCI-Express SSDハードディスクを強力にサポートしています。
そして最後に、DDR4メモリもサポートしています。この技術は大地を揺るがすようなパフォーマンスの向上をもたらすものではありませんが、より高い周波数をサポートしています。また、より直接的に重要なのは、さらに高い密度が実現されているということです。さらに、APEXX 2 2402において、以前の製品の2倍のメモリ密度(最大64GB)をサポートできるようになりました。